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この10年のインテルの歩みを振り返る

 インターナツィオナーレ・ミラノ。イタリア語で「国際的なミラノ」と訳すのだろうか?

 かつてイタリア人純血主義をとっていたACミランに反発したギリシャ人たちが、外国人に広く門戸を開いたクラブを作ることを志向し創立した。それゆえ「国際的」と冠されたらしい。今でもインテルは創立以来のそのDNAを大事にしているのか、多国籍軍の色が強い。

 「イタリア人がいない」、「外国人の傭兵部隊だ」などという批判は、ことインテルに対しては筋違いの批判に思えてしまう。外国人に広く門戸を開くこと。それはこのクラブのDNAそのものなのだからね。

 そんなインテルの歴史はモラッティ家とともにある。グランデ・インテルを築いた父アンジェロをリスペクトし、95年にクラブのオーナーとなったマッシモ・モラッティ。彼の感情まかせの無軌道な投資は、まるでオモチャを欲しがる子どもの如くであった。「モランティア」・・・そんな言葉まで流行った。

 しかし今や、超をつけたくなるほど優秀なブランカがインテルの補強を担当しており、とても賢いお金の使い方をするようになった。また11-12シーズンから導入される財政フェアプレー投資の関係から、投資への姿勢はかなりシビアになっている。

 そんな現インテルを語る前に、インテルの2000年代の歩みをざっと振り返りたい。

 

監督 順位 主な出来事
99-00 リッピ 国内:4位
CL:不参加
 バッジョを冷遇をし続けたリッピ(葉巻)。リッピのFWの序列ではサモラーノ、レコバ、ビエリ、ロナウドがバッジョより上であった。一説によれば、ファンタジスタ嫌い、スター嫌いの気質によるという。色々な面で見られたリッピの傲慢な態度は、選手に嫌われ、チームは終始まとまりを欠いた。ちなみに、私の葉巻嫌いはこの時に始まるw
00-01 タルデッリ 国内:5位
CL:予備予選敗退
 リッピと選手の対立が頂点に達し、リッピは「甘えた選手たちを蹴り上げてやりたい」との暴言を吐いて辞任。シーズン始って早々からこのような混乱に陥り、後任のタルデッリに出来ることは少なかった。ヴィエリはこのシーズンから本領を発揮(19得点)。
01-02
02-03
クーぺル 国内:3位、3位
CL:不参加、ベスト4
 監督が3回も変わった98-99シーズンが象徴的であったが、クーぺル以前のインテルには継続性が無かった。クーぺルはインテルに継続性をもたらし、システムも4-4-2に固定した。守備的な戦い方(特に02-03CLバレンシア戦)が批判されたが、ヴィエリ、レコバの活躍などが印象的だった。
03-04 ザッケローニ 国内:4位
CL:グループステージ敗退
 クーぺルが6節目で解任され途中招聘されたのがザッケローニ。結果的にはこれが大失敗であった。国内ではそこそこ安定した戦い方を見せるも、CLではアーセナルにホームで1-5の大敗を喫し、笑いものになってしまった。
04-05
05-06
06-07
07-08
マンチーニ

国内:3位、優勝、優勝、優勝
CL:ベスト8、ベスト8、ベスト16、ベスト16

 クーぺルは久々に複数年インテルの監督に留まりチームに継続性を与えたが、マンチーニはそれ以上に長くインテルの監督をつとめた。 4-4-2、4-3-1-2の2つの布陣をベースに国内ではカルチョポリ後のライバル不在のリーグで無敵の戦いぶりを見せた(06-07以降)。 2006年夏にインテルに加入したイブラヒモビッチは全盛期のヴィエリ級の活躍を見せ続けた。
08-09
09-10
モウリーニョ 国内:優勝、優勝
CL:ベスト16、優勝
 監督がすぐクビになることが無くなり、安定した強さを見せられるようになったインテルだがCLでは相変わらず勝てなかった。 CLで勝つために招聘されたのがモウリーニョ。1年目は4-3-3導入に失敗し、マンチーニの4-3-1-2を模倣するしかなかった。モウリーニョが獲得要請した選手たちは全員大外れであった。 2年目は天才GM(SD)ブランカが獲得した選手たちがことごとく大当たり(スナイデル、ルシオ、エトー、パンデフ、モッタ、ミリート等)。この選手たちを最大限に活かすことが課題であったが、ミランでレオナルドが用いた4-2-1-3を模倣する形で導入すると見事にハマった。結果、CLでは優勝した。モウリーニョは選手獲得はまるでダメ、戦術は他者の模倣が上手い、モチベーターとしては最高、という監督であった。

 インテルが国内で無双状態になった要因としては、確かに2006年の「カルチョポリ(八百長事件というが、厳密には審判への圧力が問題だったので八百長ではない)」後に、ユベントスが凋落したことが大きい(モッジも良いGMだっただけに、こういうことで失脚したのは、セリエヲタ的には実に惜しい・・)。

 しかし、上記の表からもわかるとおり、監督が長期に渡って指揮をとるようになったことが最も大きな理由だと思う。第二に、補強が的確になったこと。ここ数シーズンで大ハズレの補強をしたのは、モウリーニョの要望を全面的に聞き入れた08-09シーズンのみ。この時は、マンシーニ、クァレスマといった選手を獲得しているが、どっちも期待ハズレもよいところ。マンシーニは未だに守銭奴のごとく使われないのに、チームに居座っていて、インテルは処理に困っている・・w

 こう考えると、インテルの今後は明るいと思う。モウリーニョとベニテスのサッカーはシステムこそ似ているが(4-2-1-3と4-2-3-1は微妙な違いでしかない)、ラインの高さ等が全然違うので、選手は慣れが必要になる。しかし、長期にわたって監督が指揮するのが当たり前になってきた今のインテルには、選手が新しい戦術に慣れるた時間は十分にある。そして、選手補強はブランカに任せておけば、まず間違えることはない。そう言い切れるほどに、今のブランカは信頼性が高いと思う。

 また、11-12シーズンから本格導入される財政フェアプレーに対応すべく、インテルは新スタジアムの建設も計画している(施設への投資は財政フェアプレーのルールから除外されているので、新スタジアムを建設し収益アップを図ることはプラスになる。)。ジュゼッペ・メアッツァ(サン・シーロ)から1.5㌔の位置に、最新技術を駆使した6万人規模のスタジアムを建設し、14-15シーズン開幕戦からそこで戦う計画であったが、これはどうやら先延ばしになりそうだ。少しでも早い建設計画の実施に期待している。



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